進化するモビリティ業界

進化するモビリティ業界

未来のモビリティ業界、
成功のカギは「CASE」にあり

モビリティ業界は、
C・A:コネクティビティや自動化により、交通事故の減少や運転の負担軽減が期待されています。
S:シェアリングにより、車両の所有コストの削減や環境負荷の低減が期待されています。
E:電動化により、環境負荷の低減が期待されています。

上記CASE(コネクティビティ、自動化、シェアリング、電動化)の4大トレンドにより、大きく進化しています。

CASEが注目される背景

CConnected

Connected

自動車に通信機器やセンサを搭載し、「走るIoT端末」としてインターネットで外部の機器やサービスとつながることを意味します。

AAutonomous

Autonomous

自動運転のことを意味し、運転の主体や自動運転の技術到達度、走行可能エリアなどによって6段階のレベルに分類されており、レベルが高くなるほど完全自動運転に近づきます。

SShared

Shared

所有ではなく利用を重視する考え方に基づき、複数人で利用したり、必要なときに必要なだけ利用したりする、サブスクリプションやオンデマンドなどのサービスが注目されています。

EElectric

Electric

CO2を排出しない電気自動車は、地球温暖化対策として、世界的な潮流となっています。また、バッテリー技術の進歩や充電インフラの整備により、普及が進んでいます。

ニーズの多様化

ここ数年でアナログからデジタルになったり、AIが実用化されたりなど、革新的技術が生活の中にもあふれていることを多くの人が実感しています。

だからこそ一部のエンドユーザからは「そろそろ革新的技術の車が誕生してもいいのではないか」、「スマートフォンとアプリを連動させて走る車はできないのか」など、自動車業界に改革を求める声が集まり始めました。

また「車は持つより、共有するものだ」と思う層も増えています。日本人のライフスタイルが多様化したことで従来のやり方では顧客を満足させるのは難しいと考え、CASEに注目が集まっています。

環境対策

ガソリン車と大気汚染は、切っても切り離せない環境問題です。世界的に温暖化が進むにつれ、CO2削減は自動車メーカに課せられた使命ともいえます。

そこで打ち出したのが、地球に優しいクリーンエネルギーで走るEV車です。環境に優しいだけではなく維持費もガソリン車より安いため、購入を決める方も増えています。

車は所有からシェアする時代へ

都市部では、マイカー所有率と車の新規購入者が年々低下しています。
購入にかかる費用、毎月の維持費、高額な駐車料金といったお金の部分で、二の足を踏む人が多いためです。

とはいえ、「必要なときに、必要なだけ車を利用したい」というニーズもあり、カーシェアリングや車のサブスクリプションサービスも徐々に普及しています。

CASEとMaaSの関係性とは

クルマがどんどんと「CASE」を進化させた先にあるもの。それが「MaaS」です。「MaaS」とは「Mobility as a Service」の略で、直訳すると「モビリティはサービスと同じ」。意味合いは “移動”すること自体をサービスとしてとらえるという考えです。クルマだけではなく、自転車のような個人的な乗り物から、電車やバスといった公共交通も含まれているのが特徴です。

  • 現在は個別予約、個別決済。
  • MaaSは一括予約、一括決済。

車載セキュリティの必要性

現在、自動車技術は「コネクテッド:Connected」、「自動化:Autonomous」、「シェアリング:Sharing」、「電動化:Electric」という4つの新たな要素を総称した「CASE」に沿って著しい変革が進行している最中です。自動車業界ではECU(制御)やセンサー(情報入力)、アクチュエイター(駆動)等、クルマを構成するシステム構造を「E/Eアーキテクチャ」と呼びますが、CASEによる技術の変革はまさにこのE/Eアーキテクチャを刷新し、自動車を走るコンピューターから走るデータセンターへと進化させるものです。多種多様なデータを扱う次世代車の自動運転システムはその典型と言えます。一方、システムの高度化、利便性の向上に伴い、サイバー攻撃のリスクも増大し、人命にかかわる大事故につながる可能性もあります。端的に言うと、ISO/SAE21434は路上を走行する車両のE/Eアーキテクチャ構築に係るサイバーセキュリティ観点でのプロセス定義およびリスク管理のガイド、となります。

  • 初期段階から
    セキュリティ

    車両設計の初期段階からサイバーセキュリティを取り入れ、車両のライフサイクル全体を通じて継続することの重要性を強調しています。

  • サイバーセキュリティ・
    マインドセットの構築

    この規格は、組織内で一貫してサイバーセキュリティに注力することを奨励しています。脆弱性分析やリスク評価などの重要な分野をカバーしています。

  • サイバーリスクの管理

    サイバーセキュリティのリスクを特定し、効果的に対処するためのサイバーセキュリティ管理システムの構築に関するガイダンスを提供します。

『ISO/SAE 21434』は義務ではありませんが、自動車業界において特にサプライチェーンにおいて鍵となる要件となりつつあります。自動車メーカーはパートナーに対して順守を期待し始めており、『ISO/SAE 21434』は自動車サイバーセキュリティにおいて重要な標準となっています。